ダブルフックで腹痛 〜大根おろしと醤油のツープラトン〜

 時間割変更がある程度で、いつもと変わらない学校。昼飯がわずか90円で済んでしまったことは自分でも驚きですが…。だが、同じ時間は二度と訪れないように、例え同じような毎日も実はずいぶん違っている。人間は多少の環境の変化に十分耐えれる動物であり、僅かな変化をものともしないどころか気づかないこともある。例えばいつも顔を合わせる友人。昨日よりも少し早く登校し、寝癖のせいか少し髪が立っている。実生活でそんなこと大して気にすることは無く、それが原因で無き寝入ることは無い。そりゃそうだ。
 意味不明なので単刀直入で言うと、1時限目が終わった辺りから腹が痛み始める。トイレのお世話になるような痛みではなく、腸が締め付けられるような痛みだ。時間が経てば治るだろう、と思っていたら時間と共に悪化。おかげで休み時間も絶対安静にしてました。体を動かしたら激痛が走るので、授業中は大変です。教室の最後尾にいる私は、黒板を見るために顔の位置を動かさなければならない。動くと痛いが黒板を写さないわけにも行かないので気合で動かす。授業中、体を動かすたびに口の中で奇声をあげていたのは私です。授業というものは双方向性コミュニケーション、先生と生徒との対話によって成り立つ。先生は生徒に質問し、生徒もまた先生に質問する。前者の質問にあたることは珍しくなく、腹痛でも口を動かすだけなので答えるのは苦痛ではない。が、こういうときに限って、「じゃ、鴎久那(私)。黒板を使って滑油ポンプについて説明してくれ」という体を使って答える仕事が回ってくる。動けないし何を説明するんじゃい、と思いつつも腹痛を気合でねじ伏せながら前へ(くどいようですが席が最後尾です)。一歩一歩前へ進むたびに腹に響く。前へ出て、さてなんとか説明しようと思ったら、「やっぱりいい」といわれ何もせずに撤退。帰り道も、一歩一歩腹に響く。先生、一体なんだったんですか?
 勉強のため残る友人を置いて、私は気合で帰宅。こんな時もあろうかと思い買っていた胃腸薬を探し、服用しようと思ったら“食前、食中に服用してください”と書いてあった。ご飯が炊けるまであと1時間かかるんですけど…。で、そんな注意書きを無視して服用しようと思ったら痛みがひいていった。体よ、そんなに用法用量を無視した服用が怖かったか…。
 その後夕食の準備。腹痛の原因は分からなくとも、とにかくテスト前に体調を崩したくない。というわけで夕食は野菜炒め。内容は豚肉、キャベツ、人参、玉ねぎ、玉子、もやしを炒めたもの。ちなみに私は人参を始めに炒めます。なかなか芯まで火が通ってくれませんし、なにより私は半生が食べれない。炒めたものをエバラ焼肉のタレをかけて食べると格別に美味しい。ご飯には大根おろしと醤油。大根おろしを食べるのは久しぶりで、この辛さが好みです。本来であれば魚があればよかったのですが、一人暮らしを始めていまだ一度も魚を買ったことの無い者です。大根おろしと醤油、そしてこれを正月名物"餅"につけて食べると…、正月が楽しみです。