がんばれ国産機

 半世紀前、三菱は零式艦上戦闘機、通称ゼロ戦という戦闘機を世に送り出した。そして現在、MH2000というヘリコプターを世に送り出している。が、私は今だかつてこのヘリコプターを見たことが無い。国産ヘリコプターといえばちょっと違うが、川崎がMBB*1と共同開発したBK-117はコレでもかと言うほど見かけるというのに。自衛隊の機体になりますが、同社のOH-1も航空祭などで見かけています。が、先の述べたようにMH2000は見かけない。
 そこで個人的考察。

 機体からエンジンまで「MADE IN JAPAN」で統一している本機であるが、それは日本人として非常にあり難い。が、問題はやはり信頼性の問題なのではないかと思う。航空機のエンジンにとって最も大切なのは性能ではない、信頼性である。いくらエンジンの性能が高くとも故障が頻発し、墜落に至るようなものよりも、多少エンジンの性能が低かろうと落ちない航空機の方が良いだろう。MH2000のエンジンは新作であり、信頼性は無い。実際安全なのかもしれないが、安全かどうか、つまり信頼性が有るかは実際に長時間運用してみなければ分からない。今あるエンジンは多くの故障を克服し存在し、もし故障が発生した場合でも迅速に修理が可能である。だが、新造品ではそのようなノウハウが無い。航空機オーナーとしては、国産エンジンという名前よりもそういったものを見るだろうから、MH2000はこういった面からも敬遠されていたのではないだろうか。個人的にエンジンは国産エンジンも良いが、他社のエンジンを素直に積んだ方が、オーナーやユーザーにとって喜ばれたと思う。
 次にハードウェア、つまり機体。はっきり言おう、ダサイ。まあフランスというよりドイツ的なデザイン。まあこれは個人的意見ですが、やはり当機の特徴は「フェネストロン」だろう。むき出しのテールローターに比べ、テールローターの存在を知らない人をひき肉にする心配が少ない。
 まあよく分からない内容ですが、私ならMH2000クラスを買うぐらいならAS365クラスを買います。性能的にもデザイン的にも。


 なんだかけなしているようにも見れる文章ですが、私は国産機の開発には心から応援しています。ですが、日本が航空機を作りを再開したのは比較的最近で、どうしても他国が一日の長があります。まだ日本の航空機は国際的に認められず、外国で日本の機体を見ることは稀です。BK-117はいるにはいますが、やはり純国産機でないのであまり嬉しくない(某先生ごめんなさい)。ともかく三菱などにはこれからも「売れないから作らない」などという思いは捨ててどんどん開発してい欲しい。今から開発すればMH2010くらい作れそうです。自動車メーカーだったホンダですら飛行機を作る現在、零戦を作った三菱も再び名機を作り上げて欲しい。そして、世界に「MADE IN JAPAN」の航空機を羽ばたかせて欲しい。次はもっとましなデザインで。