激闘!催眠魔法

俺を眠らせようたってそうはいかない!
なぜなら、俺は睡眠欲と二日間戦った男だからだ!

 他のクラスは夏休みだというが、私たちのクラスはこの日も学校で楽しい授業が繰り広げられる。まったく持って面白い。全体の9割が熟睡する光景が拝めるのは稀だ。二日ほど徹夜の続いていた私だが、昨日寝れるだけ寝たのでこれ以上寝るのは不可能なのだ。
 この日からはじまったのはクレーン講習。クレーンの玉掛けと運転の講習会だが、今日は前者。これがありえないぐらいつまらない。安全のためにやっているのだろうが、よく分からない言葉の羅列は我々には催眠の魔法にしか聞こえない。これは…苦痛だ。



 心の中の激戦も終わり、この日は昨日バイト先で忘れた調印をするためにバイトへ。


「ああ、印鑑なら同じ苗字のやつがあったからそれ押しといたよ」


 店長、さりげなく犯罪犯してません?ともかく、この日を最後に夏休みということでバイトともしばしの別れ。それではみなさんまた会う日まで。