陸自ヘリ体験登場

CH-47 体験搭乗

昨日は海の上、今日は空の中。海へ空へ大忙し




 昨日の疲れも取れぬまま、昨日と同じ広報の人に連れられ岐阜基地へ。この時期、自衛隊も一般公開やらでスケジュールが埋まって大変だそうです。
 今日は陸上自衛隊のヘリコプターの体験登場。機種はCH-47チヌーク。メインローターを前後に一つずつ、用語で言うとタンデム配置にしたヘリで、サイズと騒音のでかさならトップクラスです。騒音はそのサイズによるものもあるが、前後のローターがよく見ると上下に重なっている部分があり、上のローターにより加速された風を下のローターが切ってしまうことにより、風の破裂音がします。御馴染みベル206も破裂音がしますが、そんな比じゃないです。
 CH-47は航空祭などで見たことはあるが、エンジンが回っている状態を間近で見るのは初めてだ。搭乗時、そのローターが起こす低音と破裂音、エンジンが起こす高音は、授業で使う小型ヘリの騒音とは次元の違う音です。アイドリング状態とはいえダウンウォッシュ(ローターが起こす風)がすさまじく、ヒューズ369(OH-6)のフルスロットル並みです。乗るのは機体後部からですが、エンジンの排気がダウンウォッシュに打ち下ろされ顔面に熱風が通り過ぎていきます。熱い思いしながら座席へ。その後機首を上げホバリング。さすがこれだけ巨大なものを持ち上げるのは大変らしく、エンジンの回転数はあがる。やはり航空機に乗っていて浮き上がる瞬間はすばらしい。ちなみに航空専門学校にいながらいまだ「なぜあんな翼でこんな巨体を持ち上げれるのか」と疑問を持っていたりします。理屈は分かってもねえ…。
 飛行中は終始曇り空。私は空には気に止めずひたすら内装を見学。後部ランプの回りは廃刊がむき出し。実用性重視ってサイコー。唯一ふと気になったのはコックピットでワーニングランプが一つ付きっぱなしになっていたこと。気のせいか、「FUEL LOW」としか読めない。まあこれだけ乗せるのだから、機体も軽くしたのだろう。ヘリは燃料なくなってもオートロできるし。
 で、CH-47の乗り心地ですが、最悪。もともとタンデム式という二つのメインローターで互いのトルクを打ち消しているせいか、常に大きな揺れがある。また、定期的にくる破裂音の度にもガクっとくる振動がある。正直これが定期便だったらまず人は寄り付かないだろう。だが、それがいい
 それにしても、タンデム式のヘリの絶対数は少ない。現在の大型ヘリもシングルローターなので、やはり利点よりも欠点が多かったってことか。たしかにトランスミッションやハブなど複雑なパーツが二倍の数になるのは構造が複雑で重量が増え、整備性も悪いだろう。しかし、この世のヘリの全てがシングルローターに落ち着いてしまうのは、今の旅客機みたいでなんかもの悲しい。CH-47の開発元は潰れた今、これからはカマン社やカモフ設計局にがんばってもらいたい。