歴史を変えたカメラ E-330


このブログを読み返してみると、GX200以外「カメラを買いました」と書かれた記事がないのに気づく。特にE-330の紹介が無いというのは、今の自分からすると不思議だ。まあつまり、記事にするほど興味のあるものではなかったということか。ブログを始めた当初は「F-14アイラブユー!」という精神っ状況だったが、今や「男は黙ってデュラエース!」なのだ。てか自衛隊に入隊するなんて夢に思わなかったよホントに。ということで、E-330についてグダグダ語ります。
私はキヤノンが好きだった。EOSというカメラに、なぜか心躍った。だから、デジタル一眼レフを買おうと思ったとき、EOSを買おうと思っていた。だが、いま私の手元にはE-330という一眼が存在する。
その時はちょうどE-330がでたばかりだった。EOSではなくE-330を買った理由、いろいろあるが、世界初のライブビューと、そのヘンテコなデザインだった。今でこそライブビューは一般的になったが、そのデザインは今でも新鮮である。E-1、E-300と個性的なデザインを出してきたオリンパスだったが、最近では当たり障りのないデザインを出してきて、面白くない。E-400系は別。あれは良い。
そんなE-330も買って3年目。メリダを買って一年後に買ったわけで、自転車熱も沸騰中だった当時、メリダと一緒に多くの道を走り、多くの世界を記録してきた。自転車の主力はメリダからしクォークへ。町乗り用にダホンも購入した。カメラも一眼だけでは辛いと感じ、IXY910IS、そしてGX200を購入した。世代交代が進む中で、唯一E-330だけは変わっていない。それだけ完成度が高かったわけだ。
確かに何度か買い換えようと考えた時もあった。だが、買い換えるならE-330ができることはすべて出来て、なおかつ高性能であってほしい。私がE-520などに買い替えなかったのは、ライブビューのAFが遅いことと、バリアングル液晶でないことが大きい。特にライブビューができるのならバリアングルでなければあまり利点は生かせないからだ。ウェストレベル、ハイアングル、ローアングルなどで撮るとき、稼働しなければ構図を決めるのはちょっと難しい。そして何より、E-330のようなインパクトのあるデザインじゃない。
最近ではペンタックスのk-mがデザイン的に特徴があるかなと思ったが、よくよく見ればミニE-1に見えてしょうがない。

現在E-330に不満があるかといえば、あまり無い。無いならこのまま使い続ければいいのだが、しかし、技術の進歩は恐ろしい。手ぶれ補正。これがボディに入っているというのが無視できなくなってきたからだ。70-300mmという超望遠ズームレンズを買ってから、手ぶれの恐ろしさを知った。また、E-330では上下にしか動かなかった液晶も、今では左右にも動く(少々面倒だが)。ダイナミックレンジも拡大し、画像処理エンジンも改良されている。日々進化していくカメラを見ながら、「まだいける」と思いながらE-330を握る日々。
現在オリンパスE-30というミドルクラスのデジタル一眼レフを発売している。今まで買い替えは躊躇していたが、これならいいと思っている機種だ。強力な手ぶれ補正や、稼働域を広めた液晶、GX200で味をしめた電子式水準器。E-330には無い多くの機能を持っている。しかし、どうしても踏み出せないのが、そのデザインからだ。まったく面白みがないのである。
なんだろうか?開発者の洒落っ気というか、遊び心というか、コダワリがいまいち伝わってこない。誰が買っても問題ない当たり障りのないデザイン。どうしてもそれが気になって、最後の一歩が踏み出せない。

世界初のライブビュー搭載デジタル一眼レフE-330。その意欲的な商品に私は飛びついた。ファインダーという呪縛から解放し、デジタル一眼レフの歴史を変えたこの機種に、開発者のコダワリが感じられたからだ。その思いは今も感じている。