そして審査は始まった Final phase

審判の日は訪れた。この日のために勉強し、苦しんだ。
そして、ついに明かされる審査の結末…!

 あまりにも呆気なさ過ぎた昨日の最終試験の翌日である今日は、結果発表の日である。試験前には大した緊張をしなかったみんなだが、今日ばかりは不安を隠せていなかった。普段信じない占いに妙に敏感になっていたぐらい…。
 そして、審査員からの有難いTCD*1を聞き、今後の学習に糧にする。その後結果発表か!?と思えば、昼食後だとか。先生達は県を知っているのか、先生達に結果のことを聞くと口を濁らせた。先生達の一字一句、わずかな表情の変化に敏感になる私達。こういうときだけ頭をフルに使用する私達って一体…。


 そして運命の結果発表!合格者は一人ずつ名前を挙げられていく。出席番号の若い方から順々に呼ばれていく名前。そして私の番が近づいてくる。 私が落ちるはずがないので合格しているでしょうが、周りのメンツを保つため *2緊張し、冷や汗がでてくるのを気にせず、読み上げられる名前に全神経集中させる。そして結果は、業か苦、もとい合格でした。あまりのうれしさにコサックダンスを(心の中で)踊った私は、そんな行動技術ができるわけもなく(心の中で)骨盤を強打した。


 結果が報告され、それから10分後には長らくご無沙汰していた授業が始まる。航空学校は休む暇無しでスカイ。



 帰宅しようとしたら委員会の呼集がかかったので帰れず、それまで校内で友人の自転車の修理作業。自転車用の工具を持ち歩いているのはこの学校では私ぐらいだろう。そう考えると優越感が湧き上がるのと同時に、阪神鉄道に乗った巨人ファンのような気分になるのはなぜだろう。

*1:航空法での専門用語。かなり簡単に言えば機体の不具合を改善させる通報文のこと。

*2:注・虚勢