鴎久那のどっきりクッキング

よいこはまねしないでください

 牛乳の消費期限が切れて15日が経過した。こりゃいかんだろうと思いつつ、かといって飲むのは気が進まない。匂いはまだ問題は無い。なにせ15日である。時間になおすと360時間、秒になおすと129万6000秒も期限が切れているわけである。食べ物が床に落ちてばい菌が着くまでに3秒だと考えると、それだけの時間があれば繁殖していても問題は無い。牛肉なんて消費期限の翌日には悪臭が漂うほどだ。どうやらばい菌さんはよっぽど牛肉が好きらしい。俺のグラム49円(定価でも98円)の格安牛肉(オーストラリア産)を返せ。
 細菌冷蔵庫をチェックしないせいか、いろいろととんでもないものが出てくる。いつ買ったかわからないほど見るも無残になった人参*1(?)や、明らかに買った時よりも大きくなっている、というか触手を伸ばした生物になってるジャガイモや、玉ねぎだったことを忘れたナニカ。そのほかなぜか飲みかけのビール缶があったりするが、正直自分でも把握していない。冷凍庫の奥から冷凍モナカ*2が出てきたときは何事かと思った。
 ともかく腐った人参やたまねぎはゴミ箱行きとして、芽の生えたジャガイモは使える部分だけ調理するのが鴎久那流。使えるものは使うのだ。牛乳もまだ飲めそうなので、卵を加えてフレンチトーストでも作ることにする。何より火を通すから衛生度アップ。やっぱり消費期限の切れている卵を溶いて、疑惑の牛乳を入れ、消費期限があるかわからない調味料をいれ、当然のように消費期限の切れたパンを入れる。その流れは冷静に我に返った自分の手によって遮られた。おかしい、パンの耳が白くて、本体には緑色の模様が描かれている。これはあれか?噂に聞くアレなのか?



 ……………



 時は経ち、この牛乳と卵をブレンドしたものの処分に困った。これから洋菓子を作るにも材料が無い。周囲を見渡してもゴミ箱に放り込まれたパンが見えるぐらいである。ミルクシェイクにしようにも、卵黄だけでなく白身まで溶いちゃったんで、美味しいかどうかは疑問が残る。というか私はおいしいミルクシェイクをいまだかつて成功しておらず、作ったミルクシェイクのほとんどが私の口ではなく、どんな物も快く喉に通してくれる相棒、ハイスイコーの口に流し込まれている。そこで閃いた。ゼリーにして食べれば美味しいのではないか?我ながらすばらしいアイディアだ。コレを飲むのではなく食べればいいのだ。さっそくゼラチンを用意して…といいたいが、そんなもの一人暮らしの男の部屋にはあるはずが無い。あるのはせいぜい片栗粉程度である。よってコレを投入。ちなみに片栗粉の消費期限が2005年初頭だったことは気にしない。
 ともかく分量はテキトーで混ぜて、あれやこれやして冷やすこと40分。試食のときがやってきた。



















 久しぶりに、不味さの極みを体験した気がした。ハイスイコー、僕はもう疲れたよ。

*1:あれ?こんなに黒くて小さかったっけ?

*2:アイスにあらず