目指すべき場所


よし、輪行しよう。自転車雑誌の輪行特集を見て、短絡的に決定した。入院して早くも一週間。すでに頭が腐り出したのかもしれない。

入院してしばらくして部隊から補給物質が届いた。部隊のみんなで考えぬかれ渡されたのは自転車雑誌。うん、間違っちゃいない。てかすでに自転車野郎以外の認識が部隊にないという事実が嬉しいような悲しいような…。オマケで週刊新潮など微妙な物も頂いたが、まだ普通の新聞のほうが嬉しかった。だが、部隊からの補給物質は素直に喜んでいただき、自転車雑誌"を"読みふける。


雑誌の中を爽快走り回る自転車たち。そういえば自転車も随分乗ってない。特に今なんかは触ることもできない。

ドロップハンドルに伝わる振動。
ビンディングペダルがシューズにはまる音。
頬に吹きつける風。

今では全てが懐かしく思う。



走りたい…!
車の多い幹線道路でもいい、終わりの見えない坂道でもいい。下ハンを握り締め、ペダルを力の限り回して、前へ進みたい。止まりそうな呼吸、つりそうな足、くじけそうな心。そんなものをねじ伏せながら、どこまでも走りたい。どこまでも…!


と言いたいが、やっぱしんどいのは嫌だし、輪行してチョンボしようというのが今回の流れだ。
しかしだからといって「○○に行きたい!」という場所は無い。その場の気分だ。一瞬京都に行こうと考えたが、往復費を考えて無かったことにした。
思えば最後に輪行したのは半年ぐらい前だったろうか?まあそんなに頻繁にするものでもないが、輪行袋も埃が積もってる頃だろう。だが、その輪行袋も引退してもらおうと考えている。てか後輪を外さないコクーンは普通にでかいのだ。リアディレーラーをぶつけたらどうのというのは、メリダには関係ない。奴はインデックスがずれることはまず有り得ないからだ!フリクション式万歳!
で、突然出てきたメリダの名前。それが今回の主役だ。ベッドの中で必死に考えた結果、現在役目が無いこの自転車の新たな使命を「輪行」にしたのだ。ダホンの存在はこの際無視だ。
そうと決まれば雑誌を読みながらいろんな妄想が広がる。まず輪行袋などの荷物を詰めるバッグが欲しくなる。リクセンカウルのコントアーはデザイン的にいいが、外した後に困る。フリーパックスポーツなんかはヘルメットも入って便利そうだ。そういえば同社のデイパックが眠っているから、それをサドルの後ろに着けてもいい。出品も抑えられる。ペダルもクリップからビンディングにしたい。クォークSPD-SLつけてるけど、あれじゃ歩けないからSPDぐらいがいいだろう。新たにシューズも買い足したり出費がかさみそうだ…。遠出を考えるとブルホーンよりドロップハンドルがいいな…。そしてふと「新車買ったほうが良くね?」考えるが、そこは愛だ。でもパッソのデビルがちょっと格好いいかも。


準備は進み、目的地もまた選別する。


当面の目的地「病院の外(退院)」


以上、携帯からの更新でした。