繰り返される歴史 前編


 以前宣言したとおり、メトロのドロップハンドル化を決行しました。
 作業するにはなによりも準備が大切。まずは集めたパーツの紹介。
 まずはじめに断っておくが、よい子は真似しないでください。真似する場合は自己責任でお願いします。
 全体の流れは以前紹介したとおり。作業内容に変更はなく、このまま実行しました。
 そして、上の画像が今回ドロップハンドル化のために集めたパーツ。上から順に紹介。
 まずは主役となるドロップハンドル。すべてかつてメリダについていたパーツ。STIに最適化されたアナトミックタイプのドロップハンドル、SORAの7段STI。そして補助ブレーキレバー。メリダSTI+トラベルエージェントでブレーキと変速をしばらく頑張っていたが、すぐに287V+バーコンとなりお役御免となった。そしてその結果、補助ブレーキレバーは外された。なぜ?と思った人は、ドロップハンドル化するための知識がまだ足りません。もうちょっと勉強しましょう。というのも、この問題は命にかかわり非常に危険なので。
 一応理由を説明しておくと、まず自転車はロード系のパーツとMTB系のパーツに分かれている。この二つの決定的な違いはなによりもブレーキだ。ドロップハンドル化の際もっとも問題となるのがこれで、ドロップハンドルというロード系のパーツをMTB系の車体に付けると、ブレーキが使えないという問題が生じる。STIや補助ブレーキレバーは、ロードバイク用のブレーキを使うために最適化されており、これではMTB用のVブレーキは物理的に使えない。使うには、トラベルエージェントという小物がいるのだが、「使える」だけであって、実用性は低い。しかし、287VはVブレーキに最適化されたロードバイク用ブレーキレバーで、これならばVブレーキを全く問題なく使うことができる。だが、この場合使うブレーキはVブレーキとなり、補助ブレーキレバーは付けても意味をなさない。よって取り外されたわけだ。
 次にあるのがバーテープ。そして今回の目玉、ショートアームVブレーキ(ミニVとも)だ。さきほどVブレーキSTIでは使えないと書いたが、これはVブレーキの形をしたロードバイク用のブレーキ。もっとも、厳密にはロード用のパーツではなく、たまたま使えるにすぎない。今回はこれが使えるかを実証するのも目的の一つだ。結果は後編で。
 次にワイヤーが見えるが、アウターはちょこっとしか見えない。これはアウターはすべて再利用するからだ。チェーンはかつてメリダについていたもの。スプロケットが6速から7速になるため、チェーンの変更が必要となるので。実は面倒なので交換しなかった。使えるの?という疑問は後編で明らかに。
 そして右下に見える何か。これはスターファングルナットの代わりにアヘッドステムを固定するパーツ。今回の入手したパーツでもっとも不要な物。ドロップハンドル化に伴いなんちゃってアヘッド化するのだが、コンバーターを介さずそのままハンドルにステムを叩きこむので、ハンドルの上が開いてしまう。その穴をふさぐためだけ。ここまで読んで分け分からないだろうが、そのうちわかる。
 最後に、スプロケット。実は今回一番入手に苦労したもの。7速、それもボスフリーのスプロケットなんて、今やどこも取り扱っていない。ネットで注文しても入荷待ちが続いていたが、しつこく注文して入手。MTBルック車なんかに付いているスプロケットです。


 以上が今回用意した道具たち。これらをどうやって組み合わせていったかは中編で紹介します。