繰り返される歴史 予告編


 2万円で購入したダホン メトロD6(のハンテンブランドOEM)。ほとんどお金をかけていないが、それでも良く走る。コストパフォーマンスはかなり高い。ほとんどママチャリ感覚で使っていたが、愛着もわいてきてついに改造という牙が迫る。
 その改造というのは見てのとおりドロップハンドル化。パーツはすべて以前メリダをドロップハンドル化したとき余ったもの。言い換えれば戦力外通告パーツたち。まだ構想段階だが、計画は着々と進んでいる。とりあえず調子の悪いリアハブのグリスアップだけ行った。

 ことの発端は実家に帰ったとき見つけてしまったパーツ群。その中で大事に梱包されたSORAグレードのSTIだ。かつてメリダをドロップハンドル化した時一番初めに装備されたのだが、いまいちシックリしないためただのブレーキレバー+バーコンという現在の形になった。そのため、SORAのSTI、そしてSTIVブレーキを引くための小物、トラベルエージェントだけ残された。

 ちなみにこれ、想像以上のお値段。以前メリダで使った時は調整不足か、ブレーキタッチがフニャっとした感じになり、あまり好きではなかった。

 メリダがドロップハンドルからブルホーンへと変わり、ドロップハンドルが行くあても無く転がり、どうしようかと悩んでいた矢先のこと。このSTIは今や骨董品ともいえる7スピード。今更7段のスプロケットをつけている自転車は、実家のスコットぐらいだ。だが、ふと思い出す。今は6段ギアのあの自転車を。
 メトロのスプロケットは特殊で、ボスフリーというスプロケットにフリー機構がついているタイプだ。フリーって何?というと、自転車で走ってて後輪からカチカチカチカチとなる部分。これがないと車輪とペダルが一緒に回ってしまうから、それを防ぐ機械。クォークメリダはホイールのハブにフリーが入っているフリーハブで、両者の互換性はない。だから、SORAとか105のスプロケットを持ってきても装着できない。そんなボスフリーも一応ばら売りされているが、種類はほとんどない。そしてギアの枚数も最大7枚までである。と、ここでいい数字が出てきた。ボスフリーの最大は7スピードなのだ。嬉しいことにボスフリーの6段と7段は互換性がある。しかもボスフリーは安く、1000円でおつりがくる。
 こんなことに気付いたから話は進んでいく。メリダをドロップハンドル化したときのパーツがそのまま使えるから出費はほとんどない。必要なのはボスフリーと、ドロップハンドルを支えるステムぐらいだ。必要あればリアディレーラーも買い足せばいい。本当ならメリダの旧ホイールがボスフリーだったので、それを移植すればいいのだが、親に金属ゴミとして出されたのでそうはいかなかった。

 完成イメージはこんな感じだ。ステムは余っていた長いものだが、実際は50mmぐらいを使う予定。

 気になる折りたたみイメージがこう。もともとハンドルを抜いて輪行するので、手間は一切変わっていない。あとはワイヤーの取り回しを間違わなければ問題ないだろう。

 具体的なドロップハンドル方法は、このハンドルを途中で切って、中にアンカーを詰めてアヘッド化。ハンドルの外形は25.4mmよりやや大きいぐらいで、無理すればノーマルサイズのステムが入る。このハンドルを使わず、シュレッドレスコンバーターをハンドルが入っていた筒に突っ込んでもいいのだが、そうするとハンドルを抜くのが面倒になるほか、せっかくハンドルが回らないように加工されているものを、使わないのはもったいない。

 そして切断したハンドルにステムをつけ、すでに完成されているドロップハンドルをつける。前後のVブレーキはトラベルエージェント経由で使う。タッチが悪ければ素直にショートアームのVブレーキに変更すればいい。


 無駄に構想だけ進むが、思うだけでは何も起こらないのでできることをやる。どうにも最近機嫌の悪い後輪ハブをグリスアップ。ばらしてビックリ。片側のベアリングにはほとんどグリスが残ってなかった。せっかくなんで奮発してデュラグリスをたっぷり積める。どうでもいい話、以前グリスアップした時入れ忘れたベアリング一つも元の場所に返してあげる。

 ちなみにメトロの後輪はこういうパーツで構成されている。ホームセンターで普通に作れそうなパーツ構成。右下のプラスチックの板はたぶんほとんどの人が役割を知らないだろうが、万一チェーンがホイール側に落ちたら大変なことになるので、それを防止するためのパーツ。ディレーラーの調整を間違わなければまずお世話にならないので、今回でお役御免となる。汚いし。